ファクタリングとは?仕組みや種類・注意点をわかりやすく解説
法人や個人事業主が事業を継続・拡大していくためには、事業を行う中で適宜資金調達を行う必要があります。
もっとも代表的な資金調達方法は、銀行をはじめとした金融機関からの借入ですが、最近ではクラウドファンディングで資金を調達するようなケースもあり、さまざまな形で資金調達を行うことが可能です。
ただ、資金調達は事業の成長や法人・個人事業主としての今後の安定性に大きく関わるので、仕組みやメリット・デメリットをきちんと把握した方法を選ばなければ不安という方も多いでしょう。
そこで本記事では、資金調達方法のひとつである「ファクタリング」について解説します。
ファクタリングの特徴を把握したい方や、自分たちが行うべき資金調達の方法としてファクタリングが適しているかどうかを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
ファクタリングとは売掛金を早く現金化する資金調達
ファクタリングとは、端的にいえば「売掛先からの売掛金を用いて行う資金調達の方法」です。
売掛金を利用してどのように資金調達を行うのか、以下で詳しく解説します。
売掛金を売却して資金化する仕組み
売掛金とは、「商品やサービスを提供したことの見返りとして、それらに対する代金を後日受け取ることのできる権利、もしくは受け取ることのできるお金そのもの」を指します。
売掛金は「権利」なので、それをほかの主体に買い取ってもらうことも可能です。
たとえば、あなたが事業を行っていて「売掛先Aから30日後までに50万円を支払ってもらえる」という売掛金を保有しているとしましょう。
この場合、遅くとも30日後には売掛先Aから50万円を支払ってもらうことができますが、この権利を買い取ってもらうことで資金調達を行うのがファクタリングです。
ファクタリング会社は「30日後までに50万円を支払ってもらえる」という権利を買い取る代わりに、あなたに対してそれに見合った金額を支払います。
こうすることで、売掛金の支払期日よりも前に資金調達を行うことが可能です。
融資ではなく債権譲渡の取引である
ファクタリングで注意しておきたいのは、ファクタリングは融資ではなく債権譲渡の形式で行われる取引だということです。
たとえば、3年間で返済するという条件で金融機関から1,000万円の融資を受けたとしましょう。
この場合、3年間で1,000万円+利息分を金融機関に対して返済しなければならないので、事前に現実的な返済計画を立てておく必要があります。
一方、ファクタリングは融資ではなく「売掛金を譲渡する」という形で資金調達を行います。
つまり、あなたが調達できる資金は「自分が所有していた権利をファクタリング会社に買い取ってもらうことで得たお金」です。
そのため、調達できた資金に対する返済義務は一切生じません。
調達した資金の使い道を考えるうえで、返済のことを意識する必要がないのは、融資とは異なるファクタリングならではのメリットといえるでしょう。
ファクタリングの種類は2社間と3社間がある
ファクタリングは、「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」に大きく分けることができます。
2社間ファクタリングは、申込者とファクタリング会社の間だけで契約を結ぶファクタリングで、3社間ファクタリングは申込者とファクタリング会社に売掛先も加えて契約を結ぶファクタリングです。
どちらの形式でも「売掛金を買い取ってもらうことで資金調達を行う」という仕組み自体は変わりませんが、手数料や資金調達スピードなどで差が生じます。
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの違いについて、以下で詳しく解説します。
2社間は早いが手数料が上がりやすい
2社間ファクタリングは、申込者とファクタリング会社の間だけで契約を結ぶファクタリングです。
売掛金を売りたい申込者と売掛金を買いたいファクタリング会社しか契約に関わらないため、申し込んでから契約に至るまでのスピードが相対的に早い傾向にあります。
最短即日で資金調達が可能なファクタリング会社も多いので、急いで資金調達をしなければならないケースにおいては、とても重宝するでしょう。
ただし、実際に売掛金を支払う売掛先は契約に関与しないため、売掛金に関する詳細な調査は行いにくいです。
「売掛金が本当に支払われるかどうか」は、ファクタリング会社の資金回収における最重要ポイントです。
その点を完璧にクリアにすることができないというリスクが契約に織り込まれるため、2社間ファクタリングではファクタリング実行時の手数料が少し高めに設定される傾向にあります。
手数料が高くなるほど、申込者が調達できる金額は少なくなるので、なるべく多くの資金を調達したい場合は2社間ファクタリングではない方法を選択したほうがよいケースも考えられるでしょう。
3社間は手数料が抑えやすいが手続きが増える
3社間ファクタリングは、申込者とファクタリング会社に売掛先も加えて契約を結ぶファクタリングです。
売掛先も交えて契約を結ぶので、ファクタリング会社は売掛先の調査を直接行うことが可能ですし、売掛金の存在や支払いについて確認することもできます。
そのため、3社間ファクタリングではファクタリング会社が懸念する「売掛金を回収できない」という事態が起きる可能性が、とても低いです。
結果として、ファクタリング会社としても安心して売掛金を買い取ることができるので、2社間ファクタリングと比べると手数料も低めに設定されています。
ただし、売掛先も契約に加わることで、ファクタリングを実施するために必要な手続きは増えますし、売掛先にファクタリングの実施を認めてもらわなければなりません。
2社間ファクタリングよりも申し込んでから資金を調達できるまでにかかる時間が、長くなる可能性が高いです。
また、ファクタリングという方法で資金調達を行おうとしていることが売掛先に知られてしまうことにより、売掛先との関係に何らかの影響を及ぼす可能性も否定できません。
手数料の低さと融資スピード・取引の秘匿性はトレードオフであることを踏まえたうえで、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングのどちらを選ぶかを決める必要があります。
診療報酬・介護報酬など業種特化型もある
ファクタリングは契約形態によって2社間ファクタリングと3社間ファクタリングに大きく分類できますが、それ以外に業種によって分類することもできます。
業種に特化したファクタリングでとくに代表的なのは、診療報酬ファクタリングや介護報酬ファクタリングです。
これらを利用できるのは、診療報酬や介護報酬を受け取る立場である医療機関や介護事業者が中心です。
仕組みとしては通常のファクタリングと変わりありませんが、診療報酬や介護報酬の支払いを行うのは、国民健康保険団体連合会や社会保険診療報酬支払基金といった公的な機関です。
ファクタリングでは「売掛先が本当に売掛金を支払ってくれるか」という点が重要なポイントになりますが、公的機関である以上この点はほぼ心配ありません。
そのため、診療報酬ファクタリングや介護報酬ファクタリングは通常のファクタリングよりも審査が通りやすく、適用される手数料も低めな傾向にあります。
医療機関や介護事業者が資金調達を行う場合、金融機関からの融資に加えて、診療報酬ファクタリングや介護報酬ファクタリングも有力な選択肢のひとつとして検討してみるのがおすすめです。
ファクタリングのメリットは資金繰り改善とスピード
ファクタリングは資金調達方法のひとつなので、実際に資金調達を行う場合は、ほかの方法と比較検討したうえで実施するかどうかを決める必要があります。
資金調達を行ううえでのファクタリングのメリットは、主に以下のとおりです。
それぞれのメリットについて、詳しく解説します。
入金スピードが早く資金ショートを回避しやすい
ファクタリングがほかの資金調達方法と比べて優れている点のひとつに、「資金調達スピードの早さ」があります。
たとえば金融機関から借入を行う場合、申し込んでから実際に資金調達できるまで数週間程度かかるケースも少なくありません。
将来の事業成長を見据えたうえで、先手を取っての資金調達を検討しているのであれば、それくらいのスピード感でも問題ないでしょう。
ただ、資金調達を検討している方の中には、「明日までにお金を用意できないと支払いが間に合わない」「契約を継続するために今週中に資金が必要」といった事情を抱えている方もいるはずです。
そういった方にとって、「いかに早く資金調達が可能か」は資金調達方法を選ぶ際の重要な要素のひとつです。
その点、ファクタリングなら、金融機関からの融資と比べると比較的スピーディーな資金調達が可能です。
とくに2社間ファクタリングを提供しているファクタリング会社を選べば、申し込んだその日のうちに口座に入金してもらえるケースもあります。
事業を継続するうえで資金ショートは恐ろしい問題ですが、それを防ぐための手段として、ファクタリングはとても優秀です。
借入ではないため信用情報への影響が基本少ない
我々が個人でクレジットカードを作ったりローンを契約したりする場合、信用情報機関に登録されている情報が審査において重視されるということをご存じの方は、多いでしょう。
それと同じことが金融機関から事業資金の融資を受ける場合にも当てはまり、法人でも個人事業主でも信用情報に登録されている内容に懸念があると、融資を受けられない可能性があります。
融資を受けたうえで返済が滞っているようなケースはもちろん、事業規模から考えると多めの金額で融資を受けている場合も、新たな融資は受けにくいです。
金融機関からの融資は法人や個人事業主にとって有力な資金調達方法のひとつなので、信用情報の状態はできるだけ良好にキープしておきたいところです。
ファクタリングは、借入ではなく債権譲渡という形で資金調達を行います。
ファクタリングの審査では信用情報はチェックされませんし、返済の義務が生じるような契約形態でもないため、ファクタリングを行うことによる信用情報への影響は一切ありません。
信用情報に関係ない形で資金調達を行えることは、金融機関からの融資を受けやすい状態を維持するという観点において、ファクタリングの大きなメリットのひとつです。
赤字・税金滞納中でも相談できるケースがある
金融機関から融資を受けるにあたって、「これに当てはまっているとほぼ確実に審査は通らない」という要素がいくつかありますが、事業が赤字であることや税金滞納中であることは、その要素のひとつです。
事業が赤字ということは本業で売上を作ることに苦戦しているということですし、税金を滞納している場合、事業によって得られた利益は何よりも最初に税金の支払いに充てられます。
そのような状態の法人や個人事業主に融資を行ったとしても、毎月の支払いを継続的に行ってもらうことが難しいであろうことは、容易に想像できるでしょう。
しかし、ファクタリングの場合は赤字や税金滞納中の法人や個人事業主でも、資金調達ができるケースがあります。
ファクタリング会社が重視するのは売掛先からの回収が見込めるかどうかなので、申込者が赤字でも相談できるケースはあるからです。
ただし、税金滞納がある場合は滞納処分による差押え等で資金繰りや債権の取扱いに影響が出る可能性もあるため、状況に応じて事前確認が必要です。
赤字や税金滞納といった状態に陥っているときほど、手元の現金を確保しておきたいものですが、そういった需要に応えてもらえる可能性のあるファクタリングは、厳しい事情を抱えている法人・個人事業主の強い味方といえるでしょう。
ファクタリングのデメリットは手数料と利用の上限
上述したように、ファクタリングにはいろいろなメリットがありますが、デメリットがないわけではありません。
資金調達を行ううえでのファクタリングのデメリットは、主に以下のとおりです。
それぞれのデメリットについて、詳しく解説します。
他の資金調達の手段に比べて手数料が高めの設定
法人や個人事業主が資金調達を行うための方法はいくつかありますが、いずれでも手数料や利息といった何らかの形で、利用者の支払いが生じます。
手数料割合や利息に影響する金利は資金調達方法によって異なりますが、ファクタリングの手数料割合は、ほかの資金調達方法に比べて高めの傾向にあります。
代表的な資金調達方法とそれらのおおよその手数料割合(金利)を、表にまとめました。
| 資金調達方法 | 手数料割合(金利) |
| 2社間ファクタリング | 5%~20% |
| 3社間ファクタリング | 1%~10% |
| 日本政策金融公庫からの融資 | 1%~3% |
| 銀行などの金融機関からの融資 | 1%~5% |
| ノンバンクのビジネスローン利用 | 3%~18% |
とくに2社間ファクタリングの手数料割合は、ほかの資金調達方法と比べても高めです。
スピーディーな資金調達が可能といったメリットはあるものの、設定される手数料割合によっては期待していたほどの金額を調達できない可能性もあります。
ファクタリングでなるべく多くの金額を調達したいとお考えであれば、2社間ファクタリングではなく3社間ファクタリングを選ぶことも検討しましょう。
売掛先の業績次第では資金調達ができない
ファクタリングの審査で重視されるのは、申込者の信用や業績ではなく、売掛先の信用や業績です。
ファクタリングのメリットのひとつとして、申込者が事業を始めたばかりで金融機関から融資を受けられるような信用がない場合でも、売掛先の信用によって資金調達できることが挙げられます。
しかし、これは立場が異なればデメリットにもなり得る要素です。
つまり、自社もしくは自分に十分な信用があったとしても、売掛先の信用があまりない、もしくは売掛先の業績が芳しくない場合は、売掛金を買い取ってもらえない可能性があるということです。
金融機関から融資を断られた場合、審査に影響したであろうポイントを改善してから再申し込みすれば、次は融資を受けられるかもしれません。
ファクタリングの場合、売掛先の信用や業績は申込者側でどうにかできる部分ではないので、一度買取を断られた売掛金は売掛先の事業状態に改善が見られない限り、ほかのファクタリング会社でも買い取ってもらえる可能性は低いでしょう。
自社や自分の創意工夫では資金調達の可能性を高められないことが、ファクタリングのネックになるケースはあり得ます。
売掛金より多く資金を調達することができない
ファクタリングは売掛金を買い取ってもらうことで資金調達を行う方法なので、売掛金の額面金額より多くの資金を調達することはできません。
100万円の売掛金を90万円で買い取ってくれるファクタリング会社はあっても、110万円で買い取ってくれるところはないからです。
この点が金融機関からの融資による資金調達との大きな違いで、金融機関から融資を受けるためには、決算書や今後の事業計画書などを提出する必要があります。
金融機関はそれらの書類をもとに融資の可否や金額を判断するわけですが、事業展開に将来性や妥当性があると判断されれば、現状の年間売上以上の金額の融資を受けることも可能です。
「将来の収入を前倒しでもらうことができる」という性格のファクタリングという方法では、調達できる金額に限界があることは認識しておかなければなりません。
ファクタリング利用前に確認すべき注意点
資金調達方法としてファクタリングを選択する場合でも、順当に資金を調達するためには以下に挙げるようなポイントを事前に確認すべきです。
それぞれのポイントや注意点について、詳しく解説します。
ファクタリングの手数料が相場範囲内であるかを必ず確認する
ファクタリング会社に売掛金を買い取ってもらう場合、必ず何%かの手数料が発生します。
たとえば、100万円の売掛金を手数料5%で買い取ってもらう場合、申込者が手にすることができる金額は100万円-(100万円×0.05)=95万円です。
設定される手数料はファクタリング会社によってまちまちで、「一律〇〇%」のように固定割合のところもあれば、「××%~△△%」のように幅が設けられているところもあります。
ファクタリングにおいて重要なことは、この手数料が相場の範囲内に収まっているかどうかを確認したうえで申し込むことです。
上でも少し触れましたが、ファクタリングにおける手数料のおおよその目安は2社間ファクタリングで「5%~20%」、3社間ファクタリングで「1%~10%」です。
申し込みを検討しているファクタリング会社の手数料割合がこの範囲に収まっていれば、申し込み候補としては問題ないでしょう。
なお、初めて利用するファクタリング会社で手数料割合に幅が設けられている場合、実際に適用されるのは上限に近い割合になることが多いです。
そのため、ファクタリング会社Aの手数料割合が「2%~12%」、ファクタリング会社Bの手数料割合が「4%~8%」の場合、下限金利が低いAよりも上限金利が低いBを選ぶほうが、結果的に低い手数料で利用できる可能性は高いです。
そういった点も、ファクタリング会社を選ぶ際に意識するとよいでしょう。
償還請求権の有無を契約書で必ずチェックする
ファクタリングの契約においてとても重要なポイントのひとつに、「償還請求権の有無」があります。
償還請求権とは、売掛先が倒産などで売掛金の回収ができなくなった際に、売掛金の元の債権者に遡って支払った費用の返還を求めることができる権利です。
ファクタリング会社は、申込者が受け取る権利のある売掛金を買い取って、買い取った金額を申込者に対して支払います。
その後、売掛先から入金された売掛金を申込者がファクタリング会社に入金することによって、ファクタリングの一連の流れは完了します。
この流れの中で売掛先が倒産してしまうと、ファクタリング会社は申込者に対して支払った金額を回収できずに、損をまるまる被らなければなりません。
償還請求権のあるファクタリングでは、こういったことが起きてしまった場合に、ファクタリング会社が申込者に対して支払った費用の返還を求めることができるというわけです。
そのため、ファクタリングを利用するときはなるべく償還請求権のない形で契約して、調達できた資金を返還しなければならないような状況に陥ることを避けなければなりません。
多くのファクタリング会社では償還請求権なし(ノンリコース)のサービスを提供していますが、契約時には念のため確認しておきましょう。
即日対応でも実際の入金タイミングを事前に確認する
ファクタリングでの資金調達を検討している場合、「なるべく早く入金してほしい」と考えていることも多いでしょう。
ファクタリング会社には「最短即日での入金可能!」といった謳い文句を掲げているところも多いので、そういった業者を中心に検討することになると思いますが、実際にいつ頃入金されるかは申し込んでみなければ分かりません。
申し込むタイミングが午前中なのか午後なのかで話は変わりますし、書類提出に時間がかかってしまえば当日中の入金が難しいケースも考えられます。
申込者としては「即日対応が可能な業者に申し込んでいるから安心」と感じているかもしれませんが、あくまでも「最短即日」なだけであり、即日での入金が約束されているわけではありません。
また、土日祝や夜間の着金可否は、振込に利用する銀行が「モアタイムシステム」に参加しているか等によっても変わるため、入金時刻まで含めて確認しましょう。
もちろん、「なるべく早めに申し込みを行う」「書類に不備がないように提出する」といった、申込者側でできる努力は欠かしてはなりません。
悪質なファクタリング業者は高額手数料や不透明な契約が多い
ファクタリングサービスを提供している業者の数は多く、それらの業者のほとんどは正規の業者ですが、中には悪質な違法業者も存在します。
悪質業者の何を持って「悪質」とするかはいろいろな要素があるのですが、分かりやすく挙げられるポイントとして、適用される手数料割合が高い業者は悪質である可能性が高いです。
ファクタリング手数料のおおよその相場に関しては上でも触れていますが、この相場を上回るような手数料割合で契約してしまうと、利用者が調達できる資金が大幅に少なくなってしまいます。
手数料割合が5%の業者で100万円の売掛金を買い取ってもらえば、95万円の資金を調達できますが、手数料割合が30%の業者を利用してしまうと、100万円の売掛金で70万円分しか資金調達できません。
この点に関しては、契約前に手数料割合を確認しておくことで契約を避けることができるでしょう。
また、「ファクタリングと見せかけて実際には融資を行う」というような悪徳業者も存在します。
ファクタリングは、売掛金を買い取ってもらうことで資金調達を行う方法です。
そのため、ファクタリング会社が存在しない売掛金を買い取ってしまうことのないように、売掛金の存在を証明する請求書の提出は契約にあたって必要不可欠です。
しかし、業者の中には「請求書不要ですぐに資金調達!」といったような謳い文句を掲げているところもあります。
こういった業者はファクタリングの契約と見せかけて、法外な金利での融資を実行しようとしてくるので、絶対に契約してはいけません。
手数料割合や契約内容の妥当性を確認したうえで契約することで、悪質な業者に騙されてしまうことを避けることができます。
ファクタリングが向いている人は一時的な資金不足に悩んでいる人
ファクタリングは資金調達方法のひとつであり、資金を調達するためにファクタリングを行うべきかどうかは、各法人・個人事業主の実態によるところが大きいです。
ファクタリングが向いている法人・個人事業主の特徴としては、主に以下のようなことが挙げられます。
それぞれの特徴について、詳しく解説します。
売上はあるが入金が先で支払いに間に合わない
ファクタリングは、「売掛金を買い取ってもらう」ことによる資金調達方法なので、売掛金(=請求書)が存在することが大前提です。
売掛金が存在するということは売上を上げられているということなので、事業運営においては問題ありませんが、「実際に入金されるのが少し先になる」という点がネックになるケースはあり得ます。
たとえば、取引先Aとの間に50万円の売掛金がある状態で、取引先Bに対する30万円の支払いの期限が目前に迫っているとしましょう。
支払い金額としては小口なので金融機関の融資に頼るまでではないものの、取引先Bに対してすぐに30万円を支払えるだけの手元資金はない場合に、ファクタリングは頼りになります。
事業を行う中ではさまざまな形でお金が動き、その流れを止めずに循環させ続けることで事業は少しずつ成長していきます。
売掛金もそのような流れの一環であり、通常であれば売掛金が入金されたあとに、他の支払い等に充てる形になるでしょう。
「売掛金の入金期日」がネックになりその循環が止まりそうなときには、ファクタリングを利用して一時的な資金需要に対応するのがおすすめです。
融資よりスピード優先で短期資金が必要
事業資金の調達方法としてもっともオーソドックスなのは金融機関からの融資であり、通常時は融資を受けることを中心にしながらほかの資金調達方法を検討する形で問題ありません。
ただ、金融機関から融資を受ける際にネックになり得るのが、「実際に資金調達できるまでに数日~数週間程度かかることがある」という点です。
金融機関から融資を受けるためには多くの書類を提出する必要があり、金融機関はそれらの書類をもとに厳密な審査を行います。
資金を必要としているタイミングによっては、金融機関による融資OKサインを待っていられないというケースも考えられるでしょう。
ファクタリングは、そういったときの資金調達方法としてとても優秀です。
ファクタリングでも審査を受ける必要はありますが、金融機関で融資を受ける場合ほど時間はかからないので、利用する業者によっては最短即日での資金調達も可能です。
事業を継続させるためにスピード重視で短期資金を用意する必要がある場合は、ファクタリングを中心に検討するとよいでしょう。
売掛先の信用が高く取引実態が整っている
ファクタリングの審査と金融機関から融資を受ける際の審査における大きな違いとして挙げられるのが、「重視されるのが申込者の信用か売掛先の信用か」という点です。
金融機関から融資を受ける場合は、融資を受けた法人もしくは個人事業主が継続的に返済をしなければならないので、申込者の信用や事業状況が厳しくチェックされます。
一方ファクタリングでは、ファクタリング会社は売掛先から売掛金が支払われることによって資金を回収できるので、申込者よりも売掛先の信用のほうが重要です。
売掛先の信用が高ければ、売掛金を支払ってくれない可能性が低いため、ファクタリング会社としても安心して売掛金を買い取ることができます。
また、申込者と売掛先の間で継続的に取引が行われていることも、審査で重視されるポイントのひとつです。
売掛先の信用が高くとも、申込者と売掛先の間での取引が初めての場合、「売掛先が申込者に対して支払いをしてくれるか」という観点は未知数だからです。
信用が高い売掛先と継続的な取引を行っており、それを裏付けることのできる資料(メールやLINEでのやり取りなど)を提出できる場合は、申込者にとって有利な条件でファクタリングを利用しやすいでしょう。
ファクタリング業者の失敗しない選び方のコツ
実際にファクタリングを行うにあたっては、ファクタリング会社選びも重要です。
納得のいく資金調達を行うために、ファクタリング会社を選ぶにあたっては以下のようなことを意識するとよいでしょう。
それぞれについて、詳しく解説します。
オンライン完結でスピーディーに手続きできる会社を選ぶ
とくに緊急での資金需要に対応するためにファクタリングを検討している場合は、申し込みから入金までの手続きをスピーディーに進める必要があります。
そういったときにおすすめなのは、オンライン完結で手続きを行えるファクタリング会社です。
オンライン完結で手続きを行うことができれば、ファクタリング会社の店舗に足を運ぶ必要がありませんし、必要書類を郵送する必要もありません。
仕事をしながら並行してファクタリングの手続きを進められるので、時間を無駄にすることなく資金調達を行えます。
なお、なるべく早く資金調達を行いたい場合は、申込者側でできる努力を行うことも欠かしてはなりません。
営業時間のなるべく早い時間帯で申し込むことや、書類を不備がない形で提出して再提出しなくても良いようにすることなどを徹底すれば、スピーディーな手続きのもと、早めの資金調達が可能になります。
土日祝対応でも入金可否まで明示している会社を選ぶ
ストレスなく手続きを進めたいときやスピーディーに資金調達を行いたいときは、「土日祝日対応」のファクタリング業者が頼りになります。
土日祝日対応でなければ週末中に資金調達を行えませんし、金曜日に申し込んで手続きが終わらなかった場合、資金調達を行えるかどうか不安な状態で週明けまで待たなければなりません。
土日祝日対応の業者ならそういった心配がないので安心して申し込めますが、業者によって「土日祝日対応」の範囲が異なる場合があることには、注意する必要があります。
申し込みから契約・入金まですべて土日祝日対応であれば、週末に申し込んで月曜日を迎える前に資金調達を完了させることも可能です。
しかし、土日祝日の申し込みには対応しているものの、契約手続きや入金は平日のみの対応の場合、結局週明けまで待たなければなりません。
「何としてでも週末中に資金を用意しておかなければならない」という状態で後者の業者に申し込んでしまうと、取り返しのつかない事態に陥ってしまう可能性があります。
土日祝日対応の業者に申し込む場合は、「どこまで対応しているか」を事前にきちんと確認しておきましょう。
必要書類が少なくて手間がかからない会社を選ぶ
ファクタリングへの申し込みで必要な書類はファクタリング会社によって異なりますが、基本的に以下の3つの書類は提出が必須です。
- 請求書
- 通帳のコピー
- 本人確認書類(2回目以降の利用では不要のケースあり)
これら以外に、印鑑証明書や決算書などの提出を求められる場合もありますが、必要書類が多くなるほど準備に手間がかかることは間違いありません。
急いで資金調達を行いたいときに、事前準備に手間がかかるのは望ましくありませんし、提出書類が増えるとそれだけ書類に不備が生じる可能性も高くなります。
書類に不備があるとファクタリング会社から再提出を求められますが、その分余計に時間はかかりますし、書類の再提出を待っている間は審査が進みません。
再提出の連絡を受けてすぐに提出できればよいですが、仕事の都合ですぐに対応できない場合は、その分だけ資金を調達できるのが遅くなってしまいます。
提出書類の少ないファクタリング会社を選ぶことで、ストレスなく手続きを進められるでしょう。
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